初級・中級、どちらも合格しました!!
あ、前振りなしで発表しちゃうんだ
嬉しさが先行しちゃった
今年度(2024年)の10月6日に実施されていた「第17回 境港妖怪検定」の初級と中級をW受験していたのですが、念願の一発合格を叶えることが出来ました。
念のため点数は伏せますが、どちらも90点以上と上々の出来。
これで無事、「妖怪博士」への仲間入りを果たしました!
博士を名乗るからには界隈へ貢献しなくては……。
ということで本記事では、今後「境港妖怪検定」を受ける方に向け、難しく感じた点や僕が実際にした勉強法を紹介していこうと思います。
※ただし試験内容の漏洩は禁止されているので、実際の過去問には触れません。ご了承ください。
「妖怪検定ってそもそも何?」って方は、下の【受験報告・概要紹介 編】をご覧ください
初級の対策
初級の受験では、「水木しげるロード全妖怪図鑑」(発行:文藝春秋社)が公式テキストとなっております。
本書は妖怪図鑑であると同時に、水木しげるロードの観光案内を兼ねており、また水木しげる先生のオリジナルキャラクターなども多く紹介されています。
そのためページ数はP.367まであるものの、実際に出題される可能性がある妖怪や神様は110体ちょっとなので、根を詰めて勉強する必要はないように感じました。
実際、僕も仕事の休憩時間に必要箇所(伝承妖怪や神様)を3回ほど読んだ程度で挑みました
しかし油断は禁物です。
本試験を受けるような方にはお馴染みの妖怪も多いので、名前や特徴は比較的覚えやすいかと思います。
ですが疎かになりやすいのが、出現地域や目撃された時代といった細かな情報です。
例えば、「すねこすり」を「雨のなか足元にまとわりつく妖怪」と答えられる妖怪好きは多いと思いますが、出現する地域1を即答出来ますでしょうか?
キーワードになりそうな語は一通り書き出して、復習しやすいようにしておくといいでしょう。
あと妖怪名でも、「針女(はりおなご)」とか「天吊し(てんづるし)」みたいな地味に間違えそうなのもいるので注意しましょう
中級の対策
中級は初級に比べて格段に難易度が上がります。
初級の合格率が74.2%なのに対し、中級は22.3%となっています。(1~17回の平均データ)
テキストとして使用するのは、「決定版 日本妖怪大全 妖怪・あの世・神様」(発行:講談社)です。
この本は1ページに1種ずつ妖怪や呪法、神様などが紹介されている読みごたえ抜群の名著です。
しかしその情報量から、試験勉強用のテキストとして読むといささかハードルが高いのも事実。
楽しみながら少しずつ読むのがお勧めですが、試験に向けて短期間で勉強する僕のような人のために、苦労した点を対策を交えてお話しようかと思います。
ページ数が膨大
「読み応え抜群」と紹介した通り、中級テキストである「決定版 日本妖怪大全 妖怪・あの世・神様」はP.923の大ボリュームです。
出題範囲は”妖怪”のみですので試験に際してはすべてを読む必要はないですが、それでもP.26~775はあるので試験までに余裕をもって読み始めましょう。
数が多いため、妖怪好きでも馴染みのない妖怪も多いかと思います。覚えるのは後回しにして、「こんなやつもいるんだ!」くらいの気持ちで一先ず通しで読んでみましょう。
一通り読んだら、今度は問われそうな情報をメモしながら2,3週読み返すのがお勧め。
名前や特徴は当然として、出現地域や登場する書物といった周辺情報にも気を配りましょう。
僕はやっていないですが、白地図に分布をまとめた人もいるみたいですよ
なにこれ?左手で書いたの?
ばっちり利き手で書きましたけどなにか?
境港妖怪検定の公式HPにサンプル問題があるので、そちらをご覧いただくと出題傾向が掴めるかと思います。
似た妖怪が多い
妖怪たちの中には似たような特徴を持ったやつらがいます。ある現象が別々の地域で観測されたり、伝承が別の地域に渡るなかで変化していった結果でしょう。
そうなると本書で紹介されている妖怪たちに”被り”が発生するのですが、覚える量が減ることには繋がりません。
むしろ些細な違いを把握し、試験中には細かなヒントから判別しなくてはなりません。
特に河童の類や怪火、憑き物、付喪神などは非常に種類が多く、分類度合いにもよりますが怪火に関しては40近い種が紹介されています。
分類ごとにリストアップして、違いを書き出してみるといいでしょう。
うわぁ……
だから何よ
馴染みのない漢字がある
新しくて昭和、古くは奈良時代までの妖怪が紹介されている他、日本ならず中国の妖怪も混ざっていますので、普通に暮らしていてはまずお目にかからないような漢字や読み方の妖怪もいます。
幸い試験では平仮名での記入も認められているので、読み方さえ覚えていれば問題はありませんが、「狐者異(こわい)」や「馬魔(ぎば)」といった特異な読みのものもいるので気を付けましょう。
説明が関係ない妖怪がいる
本書は基本的に1妖怪に対して18~20行ほどで解説されていることが多いのですが、中には2,3行その妖怪を説明しただけで別の話をしているページもあります。
そういった妖怪は覚えづらいので、目次を見た際に名前から実態を思い出せなかった場合に読み返すといいでしょう。
名が体を表していない妖怪がいる
小人である「井守」や負い櫃に入れて捨てられた死体が歌う「溝出(みぞいだし)」など、名前と実際が直結していない妖怪も数多くいます。
これらもやや覚えづらいので、上記の説明不足の妖怪と同様に名前と結びつくまで読み返しましょう。
説明とイラストが違う
本書では水木先生のイラスト付きで妖怪の紹介をしているのですが、”4,5歳の子供のよう”と紹介されている「魍魎」は化け物のような姿で描かれているし、一つ目のはずの「みかり婆」が二つ目で描かれているなど、一部説明との相違が見られます。
これは水木先生がただ設定(伝承)通りにデザインせず、「妖怪の実在性」を重視して妖怪画を描いてきたことにより生まれたズレなのかもしれません。
試験では外観の特徴を問われることもあるため、相違している点は把握しておきましょう。
おわりに
ここまで実際に受験した経験からポイントを紹介してみました。
しかしこれらはあくまで試験勉強のコツにすぎません。大切なのはあなたの妖怪を愛する心です。目先の合格を目的とするのではなく、自然に覚えているくらいが丁度いいのではないでしょうか。
それでは皆さま、共に妖怪博士としての高みを目指していきましょう。
次は上級合格目指して頑張ります
境港じゃないと受けられないから気合入れないとね
あ、そうそう。初級と中級では境港市と調布市に関するご当地問題も3問出題されますので、忘れないようにご注意を。
それではまた。
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- 答え:岡山県 ↩︎
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