黄金に輝くエジプトの王!「ミステリー・オブ・ツタンカーメン」で古代の神秘を体験!【ツタンカーメン展】

謎多き古代の存在である、エジプトの少年王「ツタンカーメン(トゥト・アンク・アメン)」。
彼は9歳という幼さで王に即位し、19歳の若さでこの世を去ることとなります。その在位期間の短さと「異端の王家」の一員であることから、ツタンカーメンは古代エジプト史においてほとんど名の残っていない存在でした。

しかし、エジプト考古学者のハワード・カーターにより墓が発見されたことで一躍脚光を浴び、今では最も有名なファラオ(古代エジプトの王)として知られています。

そんなツタンカーメンについて知ることのできる展示が現在、神奈川県横浜市みなとみらいで開催中なのはご存じでしょうか。
それが今回ご紹介する、体感型古代エジプト展「ミステリー・オブ・ツタンカーメン」です。

展示品はすべてレプリカではあるものの、世界に3セットしかないスーパーレプリカや最新技術による高精細3Dスキャンデータで再現されたレプリカが飾られており、古代エジプトのロマンを存分に味わえます。

つぐみ

気分はリック・オコーネル!はたまたインディアナ・ジョーンズ!!

どくみつき

といった感じの大スペクタクルはありませんが、かなりワクワクします

目次

ファラオを中心とした古代エジプトを知る、豪奢な展示の数々

本展示では「7つのミステリー」と銘打ち、7つの項目に分けて展示がされていました。
なのでこの記事では、それに沿う形で展示品をいくつかご紹介します。

Mystery1 古代エジプトの死生観とミイラ

お座りをするアヌビス神

展示室に入って最初に目にするのは、アヌビス神像の付いた厨子です。アヌビスは死者を冥界へと導く神ですので、古代エジプトの死生観を取り扱ったコーナーの最初に配置される存在としてぴったりですね。

昔のソフビみたいなチープさを感じる

小型の棺やシャブティなんかもありました。シャブティとは、死後の世界で墓の主の代わりに働くとされていた人形のことです。

どくみつき

僕の墓にもシャブティ入れてくんないかな……

不自然なバランス感

小型の棺の横にはツタンカーメンの娘のミイラもあったのですが、頭が大きく手足の長い独特のプロポーションをしていました。思わずリトルグレイが頭をよぎります。

どくみつき

ツタンカーメンの父親であるアクエンアテンには宇宙人説があるのをご存じでしょうか。正確には宇宙人の子ども説というべきですかね。
彼らの家系はコーンヘッドという後頭部の突き出た頭の形をしていたとされています。水頭症説もありますが、父親からは遺伝しにくいんだとか。
また、アクエンアテンは自身を「アテンの子孫」だと名乗っていました。太陽神であるアテンの子孫ということは空からきた上位存在の子孫……つまり宇宙人の血を引いているともいえるでしょう。それから……

つぐみ

お、なんか豪華そうなものがあるよ

本物の金ならいくらになるのだろうか

このコーナーの一角では、カノプス壺と黄金に輝くカノプス厨子が異彩を放っていました。カノプス壺とは、防腐処理を施した王の内臓を4つに分けて保存した入れ物のことです。
古代エジプト人は死者が無事に来世への旅をして再生・復活を果たすには、体そのものを保存しておくことが重要と考えてミイラの作成をしていました。

鳥や蛇(エジプトの神々)がモチーフとして多くみられる

カノプス壺と反対側には、黄金の厨子にも劣らない輝きを放つ装飾品が展示されていました。ツタンカーメンのミイラが身に着けていたものだそうです。

ハワード・カーターのデッサン

ツタンカーメンの王墓を発掘したハワード・カーターはもともと画家であったこともあり、装飾品を詳細に描写した素描をいくつも残していました。

どくみつき

(服の上からなのはわかるけど、この位置に刃物あるのこわいな)

Mystery2 古代の神聖な文字 ヒエログリフ

ヒエログリフの基本

次のコーナーでは、ヒエログリフの読み方や碑文などの紹介がされていました。
古代エジプト語は、音を表す「表音文字」と音や意味を表す「表語文字」、単語のカテゴリーを表す「決定符」で成り立つとのこと。同じ文字が使われていても、決定符によって大きく意味合いが変わるんですね。

つぐみ

書いてある動物(文字)の向きによって読む方向も変わるんだそう。珍しい言語ですね

Mystery3 ツタンカーメンの日常

儀式用戦車。馬に引かせて使う

ヒエログリフのエリアを抜けると、これまた派手な乗り物が登場。なんでも、儀式用の戦車なんだとか。
王墓には戦車や剣、盾、戦闘用トランペットなど戦闘を連想させる副葬品が納められていたようですが、身体の弱かったツタンカーメンが戦闘に参加していたかは疑わしいようです。

ど〇ぶつの森っぽい

戦車の先には立派な王の間が構えられていました。壁にはエジプトの国花である「ロータス」が描かれています。
ロータスといっても「蓮(英:lotus)」のことではなく、エジプトでは「睡蓮」のことを指すんだそう。復活と再生の象徴であるほか、太陽神の象徴として重宝されています。

いかにも昔の支配者といった装飾

煌びやかな玉座や装飾品にばかり目がいきますが、よく見るとアジア人やヌビア人の捕虜をモチーフにした杖やサンダル、敵を踏みつけるようなデザインの足置きがあるなど、非常に悪趣味な意匠が見られます。

つぐみ

ミイラパワーで復活を果たしたら、一発ビンタさせてほしいかも

Mystery4 古代エジプトの信仰

エジプトでは鳥の姿をした神が多くみられる
どくつぐコンビ

かわい~~♡

お次は古代エジプトの信仰を取り扱ったエリア。様々な形をしたユニークな神々が姿を連ねます。
ただし説明書きは少なめ。ある程度エジプト神話について勉強してから見た方が楽しめるかと思います。

動物を神とする信仰って、感覚的にちょっと不思議

そしてこのフロアの最後には、ツタンカーメンの父であるアクエンアテン(アメンヘテプ4世)の彫刻が展示されていました。

かなりの迫力。ぜひ実物をみていただきたい

彼が唯一の神として信仰した太陽神アテンを拝するような光景は、レプリカながらに神々しさが感じられます。

しかしそれはそれとして、それまで多神教であった古代エジプトの信仰を無理やり一神教に変えたためにアクエンアテンは非常に嫌われていました。冒頭で少し触れましたが、彼らの一族が「異端の王家」として歴史から消されていたのは彼のせいといって過言ではありません。

どくみつき

王様だろうが神の子孫を名乗ろうが、ある程度の良識はあった方がいいですね

Mystery5 ツタンカーメンの棺

どの厨子もヒエログリフがびっしり

階段を降りると、非常に大きな厨子が飾られていました。近づくだけで金運に恵まれそうな金ピカ具合です。
ツタンカーメンの遺体は、四層の厨子と三基の棺にマトリョーシカ状に納まっていたんだとか。一つ一つが非常に重そうなので、取り出すのは極めて困難だったと想像できます。

そして厨子の近くには当然、皆さまお馴染みの棺もありました。
ツタンカーメンのミイラが入った第三の棺は純金製のため非常に重く、110キロもあるんだとか。

※これは第二の棺
つぐみ

第一と第二の棺から第三の棺を出してもさほど重さが変わらないから、発掘中ハワード・カーターたちは大層不思議がっていたらしいですよ

三基の棺のうち第二の棺だけ顔立ちが違うので、第二の棺は他の王のものを再利用されたと考えられているんだそうです。

第三の棺
第二の棺
どくみつき

そんなに違うかなぁ……?

Mystery6 ツタンカーメンのマスク

ツタンカーメンといったらこれ

こちらも皆さまお馴染みでしょう、かの有名なツタンカーメンのマスクです。
黄金が使用されているのはもちろん、ラピスラズリなどの鉱石やファイアンスなどの工芸品での装飾が施された華やかな造りをしています。

どくみつき

額のハゲワシは上エジプトの守護女神「ネクベト」、コブラは下エジプトの守護女神「ウアジェト」です

つぐみ

ウアジェトは太陽、ネクベトは月の象徴でもあります。なんか「完璧な存在」ってカンジ

意外にもこれは純金ではないらしい

裏面には死者を復活させるための、「魔法のミイラマスクの呪文」がヒエログリフで書かれています。

豹に乗っているのは権威付けのためだろうか

近くには小さな王の像も展示されていました。当時の王たちは筋肉質の英雄的な姿で表現されるのが一般的でしたが、ツタンカーメンやその父アクエンアテンの時代では、細身で女性的な造形で表現されています。当時の流行りだったのでしょうか。

Mystery7 ツタンカーメン王墓

粗相をすると番人に襲われそう

さらに階段を下ると、王墓の複製空間がありました。まるで実際の発掘現場のようです。

四柱の守護する石棺

石棺には死者の守護女神である四柱、イシス・ネフティス・セルケト・ネイトが彫られていました。これで安心して眠ることができます(永遠に)。

つぐみ

(盗掘できそうな物はないかな)キョロキョロ

どくみつき

(やめなさい)

おわり

正直僕は古代エジプトにはあまり明るくないので楽しめるかが少し心配でしたが、蓋を開けてみればとても楽しめました。
紹介しきれていない展示はまだあるので、少しでも古代エジプトにロマンを感じる方はぜひ遊びに行ってみてください。写真を見るのと実際に体感するのではやっぱり違いますからね。

ただし、展示期間は2024年12月13日~2025年12月25日の約1年間ですので、興味のある方はお早めに足をお運びください。古代のロマンがあなたを待っていますよ。

どくみつき

ただ一つ不満を挙げるなら……

つぐみ

どくみつき

「ファラオの呪い」についての話がなかったことかな

つぐみ

そりゃあ、学術的な展示がメインだもの

それではまた。

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この記事を書いた人

オカルトを好むWEBライター。鳥類型怪人になるのが夢。

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